罪赦された恵み
私がまだ、神様の存在を知らなかった時、成人して十数年経っているのに自分に起こる不幸は、すべて母のせいにしていました。何でもっと普通の家庭に生まれてこなかったのだろうと、母を呪った事があります。
私も母も複雑な家庭環境で育ち、離婚を経験しています。おまけに夫からの暴力、浮気と離婚理由迄そっくりなのです。友人から、「先祖供養ができていないのではないか、このままでは娘の光ちゃん迄いい結婚ができなくなる。霊感の先生にアドバイスを受けたらどうか。」と迄言われた事がありました。そのたぐいは、うさん臭く、何より好きではないので、その道に頼りませんでしたが、神の存在に気づいていない私の心は、どんより曇っていました。
でも神様は、私を見ていて下さったのですね。ある日、どういう理由か乱れた生活がいやになり、ピリオドを打ちました。仕事も変わりました。アパレル販売から今は、家政婦として働いております。家政婦になり初めてお勤めした先が、増田さんのご親戚のお宅でした。
あとになって思えばこれが、神様のご計画なのでしょう。何か不思議な力で、私を導いて下さっているのです。勤務時間内だというのに読書も許されていました。読書の習慣のない私でしたが、教会からお借りした三浦綾子さんの作品に私は、夢中になりました。
その中からある日、ヨハネによる福音書第九章一〜三節の聖句に出会いました。たちまち私は、びっくりしたのです。本人の罪でも、両親の罪でもなく、ただ神のみわざが彼の上に現れるだめである。"神のみわざ"衝撃が走りました。一瞬にして、因果応報の呪縛から解かれる事ができたのです。
私の心に天からの光が放たれたのを今でもおぼえています。そればかりか、「神様は本当にいたんだ、私みたいな者にも目をかけてくださる、私と母を結びつけたのも考えあっての事だったのだと。今迄の不幸だと思われた出来事も私を、強めて下さる試練だったんだ。人生おちこぼれてはいない。神様に愛されている。」と確信し洗礼式のこの日を向かえる時ができました。
これから私は、神様と一緒です。一人っ子の甘えん坊の私に甘えられるお方ができたのです。肩を張って強がらなくてもいいのです。女手ひとつで子供を育ててゆくという大きなプレッシャーも今では、あまり感じません。何故なら、相談相手ができたからです。これからの信仰生活の中、不都合な出来事が起こってもポジティブにとらえる事のできる私は、経済面では貧しい母子家庭ですが、精神面では、資産家の娘で大財閥です。神様からたくさんの財産を頂いたのです。
過去自暴自棄になり、たくさんの罪を犯しました。ミッションバラバの女性バージョンでした。それを悔い改め、これからは、自分を大切に生きていこうと思います。そして乱れた生活の友人に少しも神の愛を、伝えていきたいです。
(森田優美子の証し2001年4月1日洗礼式の時に)
戻る
|